西郷隆盛さんや大久保利通さんもたしなんだ味――。明治維新当時の製法をもとにした焼酎づくりを、霧島市の国分酒造が試みている。古い文献をひもといてもろみを仕込み、昔の器具を再現して改良を加えた装置で蒸留。「維新の一滴」と名付け、世に出した。
国分酒造の杜氏(とうじ)、安田宣久さん(64)が焼酎造りの歴史をさかのぼり、たどり着いた。「いまの焼酎製法の基礎は大正時代には確立されていて、誰が仕込んでも失敗しない。それ以前は、どうだったのか」。そんな疑問が出発点だった。
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